先輩と私と。
浮かれた零を見ながら、




「ねぇ、次どこ行く?由梨華ちゃんたち、捜す?それとも2人で...」






最後まで言えないで、




零は私の隣に座る。




「ここにいる」




「え?それじゃ......零!!!?」





「ダメ?」






「え...いや....ダメじゃ....ない、です」







顔を赤らめて、




俯いて、




誰にもわかられないように隠すんだ。





心臓のどきどきが伝わらないように





頭の中を冷静にする。




心臓が飛び出さないように、





むっつりと口を閉じる。





それでも、もっとそうして欲しいから、





自分から気づかれないように零に近づく。





気づかれないように、そっとそっと。








でも気づかれてしまって、






零に抱きしめられていた私は、






もっと強く縛られてしまった。





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