もう一度愛を聴かせて…
触るだけなら何度か経験していたし、恥ずかしいけど彼に触られるのは気持ちよかった。

でも、今日は何もかもが乱暴だ。


「痛い! 待って……それは……あのちょっと痛いから」


小さな声で、わたしは甘えるようにお願いした。

いつもの彼なら、慌てて『ゴメン』と謝り、手を引いてくれるはずだった。


それなのに、


「もう芝居は終わりだ。わざとらしいんだよ。――ホラ、脚を開け」


えっ? と思うまもなく、わたしはベッドにうつ伏せにされた。

バスローブの裾が腰の上までめくられ、あまりの恥ずかしさに声も出ない。

すぐにカチャカチャとベルトを外す音や衣擦れの音がして……背中の上に彼の体重がかかる。


「た、橘さん? 待って、ちょっと待って。話を聞いて。こんなの……こんなのって」

「黙れっ! 市村とふたりで俺のこと笑ってたんだろ。馬鹿にするなっ! おまえの親父さんが怖くて抱けなかったわけじゃない!」


彼が言えば言うほどわけがわからなくなる。


次の瞬間、わたしの中に何かが入ってきた。


「い、痛い、ホントに痛いから……橘さん……お願い」

「笑わせるな、痛いわけないだろう? さっきまで市村とお楽しみだったくせに。コケにされたお礼だ、タップリ可愛がってやるよ。俺のことを腰抜けなんて、二度と言わせない」


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