お前の好きな甘いもの。
「ほれ、お前の好きな甘いモンや」

俺がお前の前に差し出した箱を嬉しそうに受け取って、
店の名前を確認して、
更に目を輝かせる。

そして、顔を上げて俺を見て開口一番、
俺が一番弱い言葉をいうんや。
おれが、これ以外何もいらないと思う、
俺の全てを満たす言葉を。
お前は紡ぐ。

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