お前の好きな甘いもの。
「また、彼女さんにですか?」

いつのまにか顔見知りになった、
いかにも、職人、といった黒いひげを蓄えた店長から、
物色している俺に向かって声がかかる。
その、少しあきれたようなほわんとした笑顔で投げられた問いかけに、
俺は彼の顔を見て返答する。
< 3 / 14 >

この作品をシェア

pagetop