【完】放課後ビタースイート
突然のこと過ぎて、思考が停止する。
『来週の日曜は?』
『バカ、その日は部活だろ?
しっかりしてよマネージャー』
『なっ…バカじゃないもん!
そんなひどいこと言うなら颯太とデートしない!!』
『あーはいはい。俺が悪かった』
『誠意が全然見えませーん』
『ごめんって。
再来週亜美の好きなカフェ連れてくから。
ね、機嫌直して?』
そんな会話をしながら靴箱にやってきた2人。
あたしを見た瞬間顔を赤らめ、組まれてた腕が離れた。
「あ、み、水沢さん!
こんなところで何してるの?」
不自然に目線を斜め上に向けた片倉くん。
…なんて、初々しいんだろ。
聞かなくてもその子が彼女だってわかっちゃうじゃん。
そう気づいた時胸に鉛のようなものががすとんと落ちてきた。
息が、しづらい。