I love you~最初で最後の恋~
Kiss*1




「澪(みお)」



男の舌が私の首筋を舐めまわす。



「あ・・・・・・」



私も男の期待する甘い声を漏らす。



全然感じない。



何も満たされない。



こうやって何度男と肌を重ねただろう。



最初は数えれてたけど



今は全然覚えてない。



覚えてないのに



一度も満たされたことない。



「澪、イクよ」



男は満足したみただけど、私は全然満足出来ない。



「ありがとう。気持ちよかった」



汗ばむ彼の顔を両手で包み、キスをする。



私は何度こうしてきただろう。



終わった後は必ずキスをする。



気持ちよかったと信じ込ませる為に。



私は何度こんな虚しいことを続けるのだろう。



それでも、心に空いた穴を埋めたかった。



ポッカリ空いた心の隙間。



それを埋める術を私は知らない。



だからこうやって何度も身体を重ねるの。
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