I love you~最初で最後の恋~





「先生!」



学校中を探し回ってやっと見つけた先生。



そこは、体育館だった。



「なんだ、まだ帰ってなかったのか」


「まあね」


「今日は全員強制下校のはずだぞ」


「私、優等生だったっけ?」


「そうだったな」



初めて会った時のように無邪気に笑った先生。



私はその笑顔に惹かれた。



真っ黒な瞳で惹き寄せ、離さない。



ギャップなんだろう。



『絶対泣かなさそうな子が泣いてるギャップ、かな?』



今なら先輩が言ってた意味が分かるかもしれない。



「先生。私、先輩に告白されてるの」


「よかったじゃないか」



一歩、また一歩と踏み出し、先生に近づく。



「先生の返答次第で先輩と付き合う」


「ハハッ、それどういう意味だよ」


「真面目だよ」



先生との距離2mはある所で止まった。



「だから、本当のこと話して」
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