【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
さっきの私の言葉の事をいってるんだと
思った。
「なんなら、試すか?」
「試す……って、何を……?」
そう訊くと、雅が、少しだけ口角を上げ
て、
「俺が麗を、どんな風な目で、見てるの
か」
と、嫌に甘い、色気たっぷりの声で囁か
れた。
頬に触れる彼の指が冷たいのは、単に彼
が冷え性なのか、私の身体が火照ってい
るのか。
私は何も悪くないのに、なんでこんなに
も降参してしまいたい気持ちになるんだ
ろう。
というか、狡い。
その顔で、その声で、そんな、台詞。
狙ってるとしか思えない。私が取り乱す
って、わかっててやってるんじゃないの
かとしか、思えないの。
「別に知りたくない……っ!だからもう
離して……」