【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~





さっきの私の言葉の事をいってるんだと
思った。



「なんなら、試すか?」


「試す……って、何を……?」



そう訊くと、雅が、少しだけ口角を上げ
て、



「俺が麗を、どんな風な目で、見てるの
か」



と、嫌に甘い、色気たっぷりの声で囁か
れた。



頬に触れる彼の指が冷たいのは、単に彼
が冷え性なのか、私の身体が火照ってい
るのか。



私は何も悪くないのに、なんでこんなに
も降参してしまいたい気持ちになるんだ
ろう。



というか、狡い。


その顔で、その声で、そんな、台詞。



狙ってるとしか思えない。私が取り乱す
って、わかっててやってるんじゃないの
かとしか、思えないの。



「別に知りたくない……っ!だからもう
離して……」





< 92 / 366 >

この作品をシェア

pagetop