【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
そう言いながら、せめてもの抵抗をと、
両手を彼で体を押して、突き放すように
する。
だけど、これっぽっちも動いてくれなく
て。
それどころか、空いてる方の手で、私の
手首をぎゅっと掴んだ。
「全然力入ってないけど」
「っ、誰のせいだと思って……」
「誰のせい?」
まさか逆に聞き返されるとは思っていな
くて、言葉に詰まる。
これで「雅のせい」なんて言っても、な
んで?って理由を訊かれるのがオチだ。
───それさえも、計算なのか。
「……っ狡いのよ、貴方……!」
「そうでも、ないけど」
もうやだ。
体温がどんどん上がってく。このままじ
ゃ、逆上せてしまいそうなくらい。