すっぴん★
「こいつか。ラブホや、ハワイまで行った強運の持ち主は」
俊介が洗顔石鹸を見ながら呟いた。
「そうよ。可愛いでしょう」
「君は、勝負の日にこれを使っているのか」
「・・・。何度も言わないで。恥ずかしいわ」
素がそうよの変わりに、無言でこっくりと頷いた。
「じゃあ、今からこれで顔を洗ってくれないか」
「今から・・・これで、洗うの」
素が驚いた。
「これで、最後だから。お願い」
俊介が両手を合わせた。それも、必死に。
俊介の表情は余りにも真剣。素はその表情を見て、快くその洗顔石鹸
で顔を洗う事にした。
「分かったわよ。洗って上げる」
素が、その洗顔石鹸を泡立てネットにこすり付けた。