すっぴん★
げげげげ~。
驚き、桃の木、二人は本気。
高橋はかおるの腕のジンマシンを、事もあろう、いとおしい目で見詰
めている。そして、その目でかおるの目の奥をあつっぽく見詰めてい
るではないか。
かおるはかおるで、自分の腕と高橋の腕を見比べ、その目で高橋の瞳
をうっとりと見ているではないか。
これは、恋。きっと、恋。多分、恋。信じられないけど、恋。
愛の奇跡。
ジンマシンが取り持つ縁。
出物腫れ物所嫌わず。
恋も全く同じ。いつ、どこで、どんな縁で恋が生まれるかは、全く予
測不能なのだ。
恋が生まれる神秘の瞬間を、素は呆れた顔で口をぽかーんと開けて見
詰めていた。
二人は周りの心配顔が目に入らないのか、二人だけの世界に酔い痴れ
ているようだ。
二人は互いの目をじっと見詰め、目と目で熱く熱く語り合っている。