人間クローバー
少女の言葉が竜也を現実に引き戻すかの様に響いた。

そう…あれほど自分に言い聞かす様に自殺を決意していた竜也が少女が現れた事によって目的を忘れてしまっていた。


(切ない……どうして彼女みたいな子が自殺を??)


聞いていいものか悩んだ挙げ句、竜也は口を開いた。

「君は…どうして自殺を?」

少女は直ぐに答えた。

「んじゃ君はどうして自殺を?」

おうむ返しで答える少女に竜也は黙る。
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