人間クローバー
竜也は、ぐるぐると頭の中が廻っている様な感覚を覚え、必死に上手く言い訳できないだろうかと考えていた。

麻里花が呪文の様に同じ言葉を繰り返し、竜也の思考は徐々に低下していった。

それは麻里花の言っている事が図星だった為。


麻里花の見透かしたかの様な視線が竜也の心に突き刺さる。

(ば…れて…る…)



麻里花は無表情のまま竜也に近づくと竜也は咄嗟に一歩後退する。


「偽善者……」


相も変わらず同じ言葉を口にする麻里花だったが小さな声で暗くトゲのある口調に竜也は限界に達していた。




「…そぅだよ」


小さな声で呟く竜也に麻里花は聞き直す。

「えっ?」



竜也は開き直った様に怒鳴る。


「そうだよ!!
俺は偽善者だ!!
石川が自殺した事より里山から解放された事が嬉しかった…」
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