サッカーバカなあなたへ

「あのさぁ、」


「ん?」


クラスが離れてあまり喋らなかったからか、態度は冷たい。


涙が出そう。


「まえさぁ、手紙渡したじゃんかぁ…」


「・・・。」


「そのへんじくれん?」


「え?いつの話?」


「・・・・だいぶ前。」


「ごめん、わかんねぇ。」


「ううん!いい。また今度渡すから。」


「うん。じゃ。」



柳川は朝練に戻って行った。


私の心臓は膨らんでいた。


その時紅葉が戻ってきた。


「がんばったね!」


「うん。」



私の夏。


私の青春。




私のちっちゃい一歩――――――



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