恋。
片思い。

流れ星に願いを







朝起きてとか、夜寝る前とか、だいたい1番に考えるのは君のこと。

起きてるかな、とか。

なにしてるのかな、とか。

元気かな、とか。


些細なことをしている時に、習慣のように考えている。


たぶん、恋をしている人はみんなそうなんだと思う。


それが当たり前で、これからもずっと続いていくっていう幻想を抱いている。



「おはよう、凪」

「…あ、おはよう、真希」


物思いにふけっていた私に声をかけてきたのは、幼馴染の金井 真希。


「まーた、安藤のこと考えてたの?」


まるで見透かしたかのように、呆れたように真希は言う。


「うん〜、そうかもしれない」

「なにそれ?笑」


いきなり声をかけられたせいか、何を考えていたか頭から飛んで行ったらしい。

う〜ん、と唸りながら考えても思い出せない。


きっと、それは朝のメールのせい。


「もうさ、いい加減別れちゃいなよ?

凪ならもっといい相手がいると思うよ!!」


真希の気迫はいつもすごい。

特に、あの人のことを話す時。

本当、嫌いなんだなて思う。


「でも、根っからの悪い人じゃないからさ…」


「だったら、もう少し会う頻度増やしなさいよ、って伝えておいて

今日は会うんでしょ?」


「あ〜…」


その問いかけに苦笑いを浮かべるしかなかった。

そんな私の顔をみて、真希は盛大にため息を吐く。

そりゃあ誰だってため息もはきたくなるよね。


私でさえ、携帯をベッドに投げつけたもの。


「凪、即刻別れなさい。」


まるで口癖かのように言う真希。


あの人は根っからの悪い人ではない。


それは、私自身に言い聞かせてるみたいな感覚に陥る。


すごくすごく好きで、付き合い始めた時は割と連絡もまめにきてたし、デートも少なくても週に一回はしてた。

半年たった今でもしてたら、さすがに疲れちゃうけど。

最近では、会う頻度短くても3週間とか空いてるくらい。


最後にあったのは8月の頭。

もう9月に突入して、何と無く気候は涼しくなって秋風も吹いている。


これでも、付き合ってると言えるのでしょうか。


そんな悩みを抱えているのに、好きだから別れられない。


大山 凪。大学2年生。






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