イケメンルーキーに恋をした
第5章

密着二人三脚



2学期が始まると、学校中は文化祭一色になる。


ウチの学校は、多分他ではないだろう催し物があるんだ。


それは……。


「は? これであなたもリア充? 何すかこれ」


体育館で柔軟をしていた田尾くんが、先輩たちが配ったプリントを見て眉を寄せた。


「これ、毎年あるんだけどウチの一大イベントだよ!」


あたしは床に座ってプリントを嫌そうに見ている田尾くんの前に座りこみ、一緒にプリントを覗き込んだ。


「文化祭は各クラスの出し物にも力を入れてるけど、みんなが一番楽しみにしてるのはこれこれ!!」


あたしは興奮気味に声を上げ、”これであなたもリア充“と胡散臭く書かれた見出しを指差す。


「これね、みんなが参加できるわけじゃないんだよ」


「あ、そうなんすか?じゃ、別に俺参加しなくていいんすね」


興味があるのはあたしだけで、田尾くんはブルッと肩を震わせプリントを床にポイッと捨てた。


あたしはそれを慌てて広い、田尾くんに向かって口を尖らせる。




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