イケメンルーキーに恋をした


楽しそうに笑いながら言った田尾くんは、自分の首から半分マフラーを緩めて、半分をあたしの首に巻いてきた。


ほんのり温かい、真っ赤なマフラー。


普通なら、仲良く一緒に巻けるはずなのに、あたしと田尾くんじゃ身長差があり過ぎて苦しい。


「先輩、ちっさすぎ」


田尾くんが苦笑する。


「違うよ!田尾くんが1年のくせにデカすぎなの!!」


あたしの言い返す声が、寒くて澄んだ公園にキンと響いた。


田尾くんは自分の首から全部マフラーを取ると、優しくあたしに巻いてくれる。


「やっぱ、赤にしてよかった。ミニ先輩って感じ。似合う」


そう言って、またキスしてきた。


気持ちが通じ合うって、こんなにも幸せなんだ。


最高の誕生日。


最高のプレゼント。


それに……。


大好きな人との、最高のファーストキス。


寒さなんて忘れるほど、体が温かい。





< 308 / 323 >

この作品をシェア

pagetop