続・捕らわれ姫




「ハァ… 姫野さんは罰として掃除をしてるんです。

 それを取り上げることは出来ません」



メガネを直しながら溜息混じりに言った先生に、私はホッと胸をなで下ろす。




「先生厳しすぎだよー」



小池さんは少し私が気の毒になったのか、振り向き私を見て、「少しくらいいーじゃんねぇ?」と小声で言ってきた。



それに、苦笑いで返した。




「小池さんももう帰りなさい」


「えーっ」


「今日は毎時間の休み時間来てましたけど、まだ何か解らない箇所があるんですか?」


「……ないでぇす」


「それなら早く帰りなさい。

 帰って今日の復習をしなさい。
 後少しで期末ですよ」


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