続・捕らわれ姫
* 4 *





月曜日の放課後―――





「ねぇ、今日くらいサボらない?」



舞ちゃんが小さく聞いてきた。



私は――…


「ごめんね。まだ…」



言いながら、迷っていた。





「……さく、どうかした?」



私の様子に気付いた舞ちゃんが心配そうに聞いてくるけど。



「ふふっ 何が?」


笑って誤魔化す私に、それ以上聞くことはなく。
溜息一つして「何か話したいことあったら、すぐに電話してよ」と一言告げ、帰って行った。





……ごめんね。


心配させてるのに、何も教えないのは……友達失格だよね。





私はその後ろ姿を見つめたまま、動けなかった。

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