続・捕らわれ姫




号令と共に、みんな一斉に休み時間へと突入した。


私は、教壇にいる先生を見つめたまま。




先生はやっぱり、いつものように、ヨレヨレ白衣を着て髪はボサボサ。


日曜日に見た、先生の姿が嘘のような、ダメっぷり。




“恋は盲目”って、誰かが言ってた。



私は先生のどこを好きになったのかな…?





フトしたときに触れた手…?


たまに見せる、鋭い瞳…?



それとも……あの低くて甘い声…?






見つめたままそんな事を考えていると、先生が教科書片手に私を見た。


途端に暴れ出す心臓。


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