Strong in the wind!
「……あれ。充さん達、今から飯ッスか?つか、そいつあの地味女?」


赤間君の問いに、面倒臭そうに充さんが答えた。


「コイツの鬱陶しい髪を、紫野が切ってやってたらこんな時間になっちまったんだよ」



秦野君が私の全身を突き刺すように見た後、ひっそりと呟いた。


「来生さんってさ、視力悪いの?今時瓶底って……」

「ええ、まぁ」


赤間君までが私を見た。


いやいや、注目されたくないからね。空気だと思って放っておいてね。



「……コンタクトにしないの?」

「や。この眼鏡愛着があるので」


充さんと紫野さんが私をガン見してる。


多分「眼鏡を外せ」みたいな視線なんだろうけど、これだけは譲りたくない。



「……外したらもっと可愛くなるんじゃない?」


私はこれで良いんですよ、秦野君。



「……どうした、翔?紗凪ガン見して。何か頭に着いてるか?」


妖怪アンテナのように私の髪の毛を立てて遊びながら、充さんが赤間君に話し掛けた。


「ソイツの顔、初めて見た気がしないんスよね。それで」

「昨日挨拶しただろ。新しい大家の紗凪ちゃんだけど?」


紫野さんが呆れたように笑った。


「……ああ。あの地味女がね。へー、髪の色がちょっと違うとイメージも変わるんだ。中身は全然だろうけど」


うわ。今のはちょっとムカついた。いくらイケメンでも、言って良いことと悪いことがあんだろ、おい。

ついでにリア充爆発しろ。


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