【BL】夕立の中、佇む君は




「少しずつでいいから、俺を好きになってくれないか?」



もう一度抱き締めて、俺は言った。



数秒、もしかしたら数分間君は黙っていたのかも。


おずおずと背中に回された手の感触にドキッとした。




「……今、すぐには無理かもしれない。けど、ありがとう。」
「うん。」



雨が止むまで、このまま君を抱き締めていよう。


流れる雫が止まるまで。




――end.



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