愛してるよ、何よりも
「美桜ちゃんと麗斗は何繋がり?大学の友達かなんか?」
隆也さんの一言で、私は黙ってしまった。
横目で麗斗を見ると、タバコに火をつけていた。
何て言おう…?何をどうやって説明するのが一番いいんだろう?
「高校の友達」
何て言おうか考えていると、煙を吐き出しながら麗斗がそう言った。
「「へぇー」」
麗斗の言葉を聞いて、夢子と隆也さんの声が重なる。
そして何かに気付いたように、夢子があれ?っと不思議そうな声をだした。
「じゃあこの前の合コンの時、美桜と麗斗さんって知り合いだったってこと?」
この展開、やばい。
私は曖昧に笑って誤魔化そうとした。
「でも美桜すぐ帰っちゃったじゃん!それに何かよそよそしかったし!」
何も言わずただ笑うだけの私に、夢子は酔ってるせいもあってか少し強い口調で私に詰め寄る。
「実はあの時から少し具合悪くて…」
咄嗟に出た苦しい言い訳だった。
何か悟られたんじゃないかって心臓が大きく脈を打つ。
でも、夢子は「そっかー」と案外あっさり納得してくれた。
ほっ…。
心の中で安堵のため息をついた。
良かった。夢子が酔っててくれて。
もし素面だったら、きっとまだ追及されてたかもしれない。
考えただけで、恐ろしい…。