私の彼氏は中国人留学生
プロポーズ
「結婚を前提に付き合ってほしいんだ」
「へ......?」
私にとってドラマや小説の中の出来事でしかないプロポーズ。
現実味が無さすぎて、間抜けな返事をしてしまった。
一週間前に二十五才になった私。
プロポーズされてもおかしくはない年だけど、何せされるような相手がいなかったから現実的じゃなかったの。
遠い夢の中のような出来事が現実になったのは、金曜日の夜。
落ち着いた雰囲気の洋風レストランの個室で。
相手は数ヵ月前に友達と冷やかしで行った婚活パーティーで知り合った、五才年上の、日本では誰もが知っている有名起業に勤めている男性。
まだ知り合ったばかり、二人で会ったのは数えるほどしかないけれど、穏やかで誠実な人ということは分かる。
私のどこが気に入って真面目な交際を申し込んでくるのか分からないくらいに、申し分のない人だと思う。
「他に付き合ってる人がいるの?」
返答に困っていると、また返答に困る質問。
付き合ってる人は、いない。
ただ......それに近い人は、いる。
けれど付き合ってる人がいるのかと聞かれたら、Noと答えるほかないところが悲しい。
「へ......?」
私にとってドラマや小説の中の出来事でしかないプロポーズ。
現実味が無さすぎて、間抜けな返事をしてしまった。
一週間前に二十五才になった私。
プロポーズされてもおかしくはない年だけど、何せされるような相手がいなかったから現実的じゃなかったの。
遠い夢の中のような出来事が現実になったのは、金曜日の夜。
落ち着いた雰囲気の洋風レストランの個室で。
相手は数ヵ月前に友達と冷やかしで行った婚活パーティーで知り合った、五才年上の、日本では誰もが知っている有名起業に勤めている男性。
まだ知り合ったばかり、二人で会ったのは数えるほどしかないけれど、穏やかで誠実な人ということは分かる。
私のどこが気に入って真面目な交際を申し込んでくるのか分からないくらいに、申し分のない人だと思う。
「他に付き合ってる人がいるの?」
返答に困っていると、また返答に困る質問。
付き合ってる人は、いない。
ただ......それに近い人は、いる。
けれど付き合ってる人がいるのかと聞かれたら、Noと答えるほかないところが悲しい。