パツ子と甘えん坊くん。



いつもの集合場所の踊り場から小夏の家を見上げる。



小夏、ちゃんと食べてる?
薬ちゃんと飲んで、しっかり寝てる?
苦しくない?寂しくない?



こんなこと言えば、小夏はきっと
『アンタはあたしのお母さんか!』
ってツンツンしながら頬を赤くするんだろうな。



今日一日ずっと小夏のこと考えてたよ?
昼休みの仮眠も出来なかった。



小夏が一緒にいないと俺、元気出ないよ。
小夏が部活にいないと俺、いつものプレーが出来ないよ。



俺は小夏に会えなくて、寂しいよ。
小夏は俺に会えなくて、寂しがってくれてる?



俺はその場に立ち尽くし、しばらく小夏の家を見上げていた。



【side end】


< 52 / 236 >

この作品をシェア

pagetop