イケメンの顔面踏んづけた結果。
「…綾世さぁ
付き合ってんの?慧様と」
「……は?」
そうきみちんに聞かれたのは、補習もいよいよ最終日となった5日目。
「きみちん…頭大丈夫?」
「ちょっと、言っとくけど正気だから」
きみちんはイラッとしたように顔をしかめると
「だって!」
ズイッとあたしの方に身を乗り出した。
「最近超仲いいし、毎日一緒に帰ってるって目撃情報あるし!!」
「な、仲いい!?なわけないじゃん。
一緒に帰ってるって言っても、新藤慧が勝手についてくるだけで…」
「勝手についてくる!?」
なぜかあたしの言葉を繰り返し、大袈裟に目を見開くきみちん。
「ど…どうしたの?」
「…綾世。何にも言われてないの?慧様に」
…え?ど、どうしよう。何それナゾナゾ?と聞きたいんだけど、きみちんの目がマジすぎる。
あたしは慎重に、「な、何にもって?」とだけ聞いた。
「だから、好きとか?」
「好き?何を?」
「だから…慧様に綾世が好きだとか、言われてないの?」
「はぁあ?」
なにワケ分かんないことを…