イケメンの顔面踏んづけた結果。






クリスマスパーティーで新藤慧の悪口を言いまくった後、あたしは逃げるように会場を後にした。




あんな偉いセレブな人たちばっかりが集まってる…しかも新藤家主催のパーティーで




仮にもご子息の悪口を、あんな大声で言ってしまうなんて





…あたしの人生終わりだ。




もしかしたら今日にでも、お父さんに「解雇」の連絡が来るかもしれない…





と怯えた毎日を過ごし、気付けば冬休みも最終日。





はぁ~…と重いため息をつきながら、残った課題を部屋で片付けていると





ピンポーン




家のチャイムの音がした。



隣のおばさんでも来たのかな?




とあまり気にもせず課題を続けていると






ドドドドドッ




…物凄い勢いで階段を駆け上がってくる音が。




え!?何!?なにごと!?




と怯えるあたしの前で、バンッ!と勢いよくドアが開いた。





「あっ綾世!?あなたに超絶イケメンが訪ねてきてるんだけど!?」




急いで来すぎて、髪がグチャグチャのお母さん。





っていうか超絶イケメン…?




それってもしかして…もしかしなくても…






「よう奴隷」





お母さんの背後からニュッと顔を出した奴に、あたしは大きなため息をついた。





やっぱり…。







< 54 / 290 >

この作品をシェア

pagetop