イケメンの顔面踏んづけた結果。
クリスマスパーティーで新藤慧の悪口を言いまくった後、あたしは逃げるように会場を後にした。
あんな偉いセレブな人たちばっかりが集まってる…しかも新藤家主催のパーティーで
仮にもご子息の悪口を、あんな大声で言ってしまうなんて
…あたしの人生終わりだ。
もしかしたら今日にでも、お父さんに「解雇」の連絡が来るかもしれない…
と怯えた毎日を過ごし、気付けば冬休みも最終日。
はぁ~…と重いため息をつきながら、残った課題を部屋で片付けていると
ピンポーン
家のチャイムの音がした。
隣のおばさんでも来たのかな?
とあまり気にもせず課題を続けていると
ドドドドドッ
…物凄い勢いで階段を駆け上がってくる音が。
え!?何!?なにごと!?
と怯えるあたしの前で、バンッ!と勢いよくドアが開いた。
「あっ綾世!?あなたに超絶イケメンが訪ねてきてるんだけど!?」
急いで来すぎて、髪がグチャグチャのお母さん。
っていうか超絶イケメン…?
それってもしかして…もしかしなくても…
「よう奴隷」
お母さんの背後からニュッと顔を出した奴に、あたしは大きなため息をついた。
やっぱり…。