イケメンの顔面踏んづけた結果。
「あれ?今日はお弁当なんだ?」
昼休み、お弁当を持ってきみちんの席に行くと、意外そうな顔でそう言われた。
「うん、たまにはね!」
昨日のことがトラウマで暫く学食には行けません…なんて言えないし。
今日は珍しく早起きしてお弁当作ったんだ。
うん!ちょっと卵焼き焦げたけど、我ながらおいしそ~!いっただっき「おい奴隷」
ブッ!!
卵焼きを口にいれようとした瞬間、背後から聞こえた低い声に思わず咽そうになった。
あたしを奴隷なんて呼ぶ奴は、この世に一人しかいない…
恐る恐る振り向くと、やはり思った通りの…新藤慧。
「なっなな何でアンタがここに!!」
クラス違うだろうがぁー!!!
「アンタだぁ!?奴隷の分際でナメた口きくんじゃねぇよ」
「そっちこそ奴隷奴隷って、あたしには岡綾世(オカアヤセ)って立派な名前があるんですけど!!」
「いいから来い奴隷!」
新藤慧はガシッとあたしの腕をつかむと、無理矢理教室から連れ出した。
あっあたしのお弁当がぁ~!!!