イケメンの顔面踏んづけた結果。
ヒエピタを持って、アイツのベッドの脇に座り込む俺。
菊池は「下でお粥を作って参ります」と降りて言った。
テープを剥がして貼ろうとすると
「…んー…」
アイツが不意に唸って、身を捩った。
…その声が、なんだか妙に艶を帯びていて。
俺の心臓辺りが妙にざわつく。
…なんだこれ
鼓動が速い…
まさか
発作!?
コイツに風邪をうつされたのか!?
俺は慌ててシートを貼ると階段をおりた。
「菊池!」
「はい、どうかなされましたか?」
「俺は帰る!後頼んだぞ!」
「は…慧様!?」
俺は一方的にそう言うと家を出た。
今日はこれから撮影なんだ。
風邪なんかうつされてる場合じゃねぇ!!