華の欠片

斎藤いわく、巡察とは一日二回、昼と夜

に京の治安を守るべく見回りをするらし

い。



今日の昼、巡察を行うのは斎藤班。斎藤

班は私と斎藤の他に隊士が6人。総勢8人

で京の町を歩いて行く。



私は一番後ろに付き、先頭を歩く斎藤に

目をやった。


堂々と隊の先頭を歩く斎藤を何処か私は

恰好良いと思ってしまった。

まぁ、一種の気の迷いというやつだろう。


すると、先頭を歩く斎藤がふと立ち止ま

り私の方を見ると近付いて来た。



「おぃ、椿。何故一番後ろを歩いてる

。前に来い。」


「?」


「何故首を傾げる。行くぞ」



斎藤はそう告げると戸惑う私の手を引き

列の先頭に着いた。



「何故後ろを歩いてる?椿は伍長だろ

。堂々と俺の隣を歩いてろ。」



「分かった」



隣を歩いても良いと言われて私は嬉しか

った。

そして、繋がれたまま離されない手...私

の鼓動は早くなるばかりだ。


こんな感情始めてだ。


私…どうしたんだろう。
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