キミがいるから。
■川野杏子■
「昨日本橋に告ったら好きな子いるって断られた」
「うそ、マジで?」
「マジだよ。あーあ、ちょっとは自信あったんだけどなー」
「で、好きな子って?」
「2組の入江。」
「はあ?ありえなーい」
「アイツ、ブスじゃね」
「だよねー」
「ブス以下だろっ」
「ウケるーっ」
「きゃははははっ!」



前の方を歩く女子グループの話が嫌なほど聞こえてくる。

本当にもう、うるさいな。

朝からよくそんなに明るくいられるよね。
わたしなんか、アンタたち見てるだけで疲れる。
追い抜こうかな。
しかし歩道いっぱいに横に並んで話している。
追い抜けそうな雰囲気でもない。
はぁ、こっちは早く学校に行きたいというのに。
私は仕方なく、彼女たちの歩幅に合わせて通学路を歩いた。





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