再愛 ーサイアイー
今日は、寝坊したわけではない。
ただ、起きてからぼーっとしていたら、気付いた時には、11時になっていた。
11時30分に、瑠衣が家に迎えに来てくれる予定だったのだ。
「…--よし、オッケー。」
髪も結び終え、パーカーとカバンを手に取り、玄関に向かう。
「もう。遅いわよ。瑠衣くんを待たせちゃダメよー。」
「わかってる!いってきまーす!」
私は、慌てて外に出た。
「瑠衣、お待たせ。」
「美幸にしては珍しいな、遅刻。」
確かに、私は、遅刻はしない。
「ごめんね。」
「別に大丈夫。ほら、乗れよ。」