サヨナラのしずく
「3人とも連れてけ」




男の人はそう言って、あたしへと近づいてくる。



周りでは、あたしをここへ連れてきた男たちを捕まえてる。





「なんでこんなとこいるんすか?」




あたしの近くまできた男はあたしにそう聞いてきた。




「あの人たちに付いてきた」


「知り合いっすか?」


「違う。さっき声かけられた」





あたしより年上で椿連合の総長があたしなんかに敬語で話すのは、俊平の知り合いだからだろうか。




「何ついていってんっすか!俺らがこなかったらどうなってたか」




タクミさんはちょっとイラついた声を出してあたしにそう言った。





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