サヨナラのしずく
繁華街の近くに住んでいるんだろうとは思っていたけど、まさか繁華街のど真ん中に住んでるとは思わなかった。



と言うか、繁華街のど真ん中にマンションなんてあったっけ?





「ここ」


「え?」




そう言われて目の前の建物を見ると、マンションでもアパートでもなかった。




「ここって、クラブじゃ…」




目の前には俊平に何度かつれてこられたクラブだった。




「そう。シュンさんここの上に住んでんだよ」




タクミさんはそう言って、クラブの入口の横にあるエレベーターのボタンを押した。




この時間にエレベーターが稼働しているわけがなく、すぐに扉が開いた。





< 136 / 358 >

この作品をシェア

pagetop