サヨナラのしずく
俊平の背中に腕を回して自分から俊平に抱きついた。



俊平はあたしに答えるようにぎゅっと力を入れて抱き締め返してくれる。



俊平、あたしは俊平に会わなくても会っていてもおかしくなりそうだよ。



いつも俊平のことばっかり考えている。



きっとあたしは寂しがりやで我が儘だと思うけど、それでも受け止めてくれる?




もう俊平から離れたくない。




「もう俺から離れんな」


「うん、離れない」


「ああ、約束だ」


「うん、約束する」





あたしはもう何があっても俊平から離れないって、この時は思ったんだ。





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