サヨナラのしずく
妹みたいなもんだと言ってくれたのは本気だったんだ。



そう思えて嬉しかった。




「今日連れてきて良かったよ」


「なんで?」


「雫の明るい顔、久しぶりに見た」


「タクミさんのおかげだよ」




タクミさんがいなかったらあたしは死んでいたと思う。



別に死ぬことに何も思わないけど、それでもタクミさんに繋がれた命を大切にしようかと思う。




「感謝しろよ?ほら、寝るぞ」




先にベッドに横になっているタクミさんは酔っぱらっているのかいつもと少し違う。



あたしはタクミさんの横へと寝転ぶ。



隣で寝ることにもう慣れた。





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