サヨナラのしずく
電話が終わると、ベットでタバコを吸っているあたしの元までやってきた。




「女がタバコ吸うんじゃねぇよ」


「………」




俊平の言葉は無視してタバコを吸い続けた。



いつも言われるけど、本気で辞めさせようとは思っていないのか無理強いはしてこない。





「それ吸ったら出るぞ」



ほら、やっぱり。



取り上げたり、今すぐ消せって言ったりはしてこない。




「うん、わかった」


「お前、このあと用事あんのか?」


「ないけど」


「だったらお前も一緒にこい」




そう言った俊平もタバコに火をつけ吸いだした。



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