サヨナラのしずく
それから1時間くらいはたっただろうか。



部屋中に携帯の着信音が鳴り響いた。



あたしの携帯は最近じゃ俊平以外からはかかってこない。



その俊平がここで一緒にいるんだから、あたしの携帯がなってるんじゃない。



あたしは少しだけ体を動かし、首をひねり俊平のほうを見た。



俊平は着信音には気づかず眠ったままだ。





「俊平、携帯鳴ってるよ」


「あ?」


「携帯」




そう言うと、俊平は眠たそうに瞼をゆっくりと開いていく。



そして、起き上がりベットから出て、テーブルに置いてあった携帯に眠たそうな不機嫌な声で出た。




「…俺だ。……見つかったか。俺が行くまで逃がすんじゃねぇぞ」





俊平は何やら真剣な雰囲気で話していた。





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