溺愛王子とヒミツな同居
気になった俺は、声をかけようとしたけど、それをまりやの声によって遮られる。
「……私、大翔君に謝らなきゃいけないことがあるの」
沈黙を破ってしゃべり出したまりやは、自分の不安な気持ちを表すように俺の手を微かに触れる程度に、遠慮がちに握ってくる。
話があると言い難そうにしながら、迷ってるまりやの手をしっかりと指を絡ませて握り返すと、ちゃんと話を聞こうと向かい合ってベッドの上に座り直す。
「どうした?」
下を向いたままの顔を覗き込むようにして聞き返すと、まりやは俺と目を合わせた。
「大翔君の中学時代の話……勝手に聞いちゃったの。私が想像してたものよりも、辛くて悲しくて、大翔君の気持ちを考えたら……聞いちゃいけなかったって」
中学時代……そのことを詳しく知ってるのは、光と祥吾の2人しかいない。
まりやに話すとすれば、祥吾だろうと思った。
隠してるつもりなんてまったくなかった。