溺愛王子とヒミツな同居
「黙れ。このピカりん野郎。
変な入れ知恵なんかしやがったら、お前のこと一生軽蔑して、チャラピカりんって呼んでやる」
「え……、何そのゆるキャラみたいな名前……」
「喜べ。チャラいお前にピッタリだろ。
チャラい光から文字って、つけてやったんだから感謝しろよ」
鼻で笑った俺に、大口を開けて騒ぎだす光。
「可愛いけど全然可愛くない! 何そのセンスのない名前!!
将来、大翔の元にやってくるエンジェルちゃんが可哀相すぎる!!」
また訳のわからないことを言いだして、光が頭を抱える。
「人がせっかくつけてやったのに文句言うんじゃねーよ。
エンジェルって何のこと言ってんだ、お前は……」
面倒臭いと思いながらも、光の相手をする俺にこいつはとんでもないことを言い出した。
「そんなの決まってんじゃん。オレに言わせる気かよ〜。
将来できる予定の大翔とまりやちゃんの間にできる子供のことだろ」
モジモジして照れながら言い放った光の言葉に、俺よりも先にクラスメイト全員が悲鳴に似た声をあげたのは言う間でもなく……。