クマのぬいぐるみ

監視

それから俺はすかさずテレビ画面に目を向けイヤホンを耳にした。
目の前の画面には帰宅した暁子さんが着替えをしているのが見えた。
「今日はピンクか…」
俺は一人で呟くと、画面をなめ回すように見ていた。
先程は生の映像で見た画面。綺麗な足にモデルのような体形。俺は彼女が俺から見られてる事に気付いてないと思うとさらに気持ちが高鳴った。
しばらくすると暁子さんは携帯に手をかけた。表面は水色に可愛い花のストラップが付いていた。どうやら友達に電話をかけるようだ。耳に響くような笑い声、くすぐるような会話。
< 18 / 30 >

この作品をシェア

pagetop