華ヒメゴト

6.

「ユウキ…さ……ん」

片手には玄関外にあるアノ植木鉢を持って、ストーカー犯人は立っている。

ドクン!ドクン!と、破裂しそうなくらい胸の鼓動がキケンと告げる。

「なんだ、いるじゃん」

喉を見えない手で締められた様に呼吸が出来ない。

「なんで今日ドタキャンしたの?」

ユウキさんが一歩ずつ踏みよる。声に鳴らない声が喉で詰まる…

ー逃げなきゃ!!!

ユウキさんが一歩近づくたびに、一歩さがる。彼の笑顔が怖い…

「俺はずっとお前の事…好きだったのに…‼」

ドンッ!
私の背中が壁にぶつかった。

ーもう逃げれない……
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