華ヒメゴト
日曜日。
合コンは夕方からで、家から出る前に鉢植えに水をあげていた。すると、近所のスーパーの袋をもった角田さんがエレベーターから出てきた。
「こんにちは」
「あっらー、お出かけ?気をつけて行ってらっしゃいね」
「はいっ」
いつもの様にサラリと会話を交わし角田さんは部屋に入った。隣の隣の角田さんや3階に住む人とは挨拶を交わすのに隣に住んで居る人を私は見たことがない。部屋は私の次に埋まった場所らしいけど、物音もしないし扉が開いた音もあまり聞かない。と、いうか、扉が開いた音を聞いたことがない。宅配が来たり、友人がきたこともない。しかし、ポストの郵便物は綺麗になくなっているし朝あったチラシも夕方にはなくなっている。謎が多い隣人だ。


そして、また三階でエレベーターが止まった。

そこには、
< 2 / 18 >

この作品をシェア

pagetop