王子様の危険な恋愛領域
「………ん…」
あれ?
私、いつの間にか寝ちゃってた…。
目を開けると、リビングは暗くなっていて…窓からは月明かりが射し込んでいた。
もう10時か…。
あ、まだ…制服着たままだ…。
夕ご飯も食べ損ねちゃった…。
こんな時間だし、何か飲み物だけ飲もうかな…。
目を擦りながらキッチンへ。
明かりを点けると、朝と変わらない光景が目に映った。
何も食べた形跡がない…。
光琉、2階に行ったきり…下に降りてきていないのかな…?
もう寝ちゃったんだろうか…。
そんなことを考えながら、冷蔵庫を開けて麦茶を取り出す。
コップに注いで、一口…飲んだ。
「…紗姫?」
突然、聞こえてきた声にビクッと肩が上がる。
振り向くと、キッチンの入り口に光琉が立っていた。