Samsara

そして。

リーゼルは…


「す、き…っ…

 ドルイット・フェルトン…さ…」


リーゼルは

息を引き取った。


「私の名前…
 分かっていたんですね…。」


死神…否。

ドルイットは、そう言った後…

一つの花瓶を見て言った。


「『互いに 忘れませんように。』

  百三十年前からの約束でしたもんね…。」


そう言って

花瓶に ささっている花を取り

再び 彼女の方を向いた。


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