【完】お人好しな彼に、恋をしました。
「そんなことないって。それは、瀬野さんの理解力がいいからだよ」
「いやいやいや……」
そこで顔真っ赤にされると、私も困るんだけど。
沈黙の中、りんごジュースを飲むしかできない。
「それに、夏休みもあるし……7月いっぱいは受験対策の補講もあるんだし、瀬野さんならきっと大丈夫だと思うよ」
「そう、かな?でも……」
「S大だよね?俺確かそこのオープンキャンパスに行った時に過去問もらったのがある……」
種梨くんが机の上の棚をゴソゴソと漁る。