都会育ちのギャルが田舎に転校してきました



ついさっきまで、コンクリートに立っていたのは確かだった。


そして海を背景に母親と、妹と、会話していたはず。


聞こえるのもエンジンの音でも流暢に流れるjazz演奏でもなく、海の波打つ音。


“ザア〜“ザア〜”ザア〜”


確かに、海に居た。


砂や、塩の匂い。音。感触。


全てがリアルに残っていたからだ。
< 18 / 188 >

この作品をシェア

pagetop