ハッピー☆ウエディング

テーブルの上に置かれた物は、見たまま茶色い封筒だった。


「これがなに?」


あたしは首をかしげて母を見上げた。


「この中の書類をね、この住所の会社まで届けてほしいの」

「はあ?」


あたしは封筒に視線を移す。







どこ?





「知らないってこんな住所!」


あたしは、無理無理と手を振った。


「タクシーで行けば30分かからないわ」

「・・・・・・」













で。



結局、あたしはタクシーの中。


『そこに行って、萩本さんって人に渡してね』



ったく・・・なんなのよ。

ハギモトって誰よ・・・。




あたしは溜息をついて窓の外を眺めた。




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