ハッピー☆ウエディング


あたしは自販機で、冷たいジュースを買って慶介に渡した。



「・・・はい。大丈夫?」

「ああ」



慶介は缶ジュースを受け取ると、それを額に当てた。

あたしは、その横に腰を下ろした。



「ごめんね。言ってくれたらよかったのに」

「・・・・・・・」



はしゃいでいた自分が、とても恥ずかしくて、申し訳なくなって足元に視線を落とした。



「・・・・だせぇ」

「え?」



慶介は独り言のように小さく呟いた。
あたしはその声に、顔を上げた。



「こんなはずじゃなかったんだけど。」



缶ジュースを開けて、一口飲んだ。



「ジェットコースターなんて、ガキの頃に乗ったきり・・・その時体調も悪くてさ。それで、酔いまっくって・・・それ以来。もう、大丈夫だと思ったんだけど。体調の問題じゃなかったんだな。葵が楽しいならいいと思ったけど、かえって心配かけて悪かったな」



そう言って、慶介は『情けないよな』と笑った。



そうだったんだ・・・



あたしを思って、黙っててくれたんだ。




「楽しいよ!」




あたしは慶介の顔を覗き込んだ。



「あたし、すっごく楽しい!慶介とこうしてここにいれる事がすごく嬉しいの」

「・・・・・・」



ムキになって言うあたしを、慶介は目を丸くして見上げている。



「・・・・ぷッ」


そして、とうとう堪え切れなくて吹き出した。



な、なによー!!


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