LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
「っぷ。」

「何なんですかあなたは。」


「いや、妙に敬語が可愛いなあと思って。

 柊にもそんな感じなの?」

「な、意味が分かんないんですけど。」

「なるほどね、

 何となく分かるよ、君みたいなのはきっと柊の周りにはいなかったタイプだろうしね。

 はやりの、ギャップ萌え?」

ムッとした。

なんていうか上から目線で、

「あなたにそんなこと言われても、

 嬉しくないですけど。」


「はは、まあ、そうだろうけどさ、そう構えないで、君には感謝してるんだよ。

 あの時、

 ちゃんとした形でアイツと別れられたのは君のおかげだからね。」




泉の言っているのはあの時のことだ

僕が一瞬別れを覚悟した

あの時の……

柊に別れを言いに来たあいつに

塩を送ってしまったあのときの事だ






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